2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧
羽海野チカさんによる傑作将棋マンガ『3月のライオン』のひさしぶりの最新巻にあたる第17巻を読み終えた。 3月のライオン 17 (ヤングアニマルコミックス) 作者:羽海野チカ 白泉社 Amazon まあ、もともと『ヤングアニマル』の連載ですべて読んではいたのだけ…
【狭くて深いロリータ・コンプレックスの世界。】 【ロリコン天国ニッポン?】 【日本は「ペドフィリア傾向社会」なのか?】 【「子供」概念の発見と「ロマンティック・チャイルド」。】 【光源氏はロリコンではない。】 【少女買春の背景にあるものとは。】…
京極夏彦の『鵼の碑』がいよいよ出るとか。 鵼の碑 (講談社ノベルス) 作者:京極 夏彦 講談社 Amazon 一方、ぼくは「小説家になろう」などいろいろ読んでいるのだが、あらためて大人向けのキャラクター小説を読みたいなあ、と思う近頃である。 ここでいう大人…
めちゃコミックで一気読みした『男友達が激甘カレシになりました』を読み返しています。ぼく、このマンガ、めっちゃ好きなんですよねー。 男友達が激甘カレシになりました (Only Lips comicsめちゃコミックオリジナル) 作者:御徒町鳩 大誠社 Amazon いわゆる…
『ぼっち・ざ・ろっく!』の最新巻のついでに『子ども部屋おじさんの彼と一緒に住みたい私の100日間戦争』というコミックエッセイを読んでみた。 ぼっち・ざ・ろっく! 6巻 (まんがタイムKRコミックス) 作者:はまじあき 芳文社 Amazon 子ども部屋おじさんの…
そうだ うれしいんだ生きるよろこびたとえ胸の傷がいたんでも 映画『それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ』を見ました。 映画 それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ 戸田恵子 Amazon 『アンパンマン』の映画を観るのは初めてです。テレビシ…
歯が痛かったこともあって、いままで欠かさず続けてきたブログを四日も休んでしまった。 痛恨である。いったん流れを止めてしまうとまた書きはじめることが億劫だったりする。 まあ、たった数日だけ休んだくらいではどうやって書いていたのか忘れてしまうと…
第五章「物語は「神なるもの」をどう描いて来たか」 ①「SF小説に見る宗教性と反宗教性」 ②「科学合理性の魅惑と限界」 ③「後期クイーン問題と神」 ④「酸鼻と陰惨のゴシック・ホラー」 ⑤「ナルニアへ続く箪笥」 第六章「性と聖」 ①「推し活は「性的消費」なの…
それは、どこかで「聖なるもの」と繋がっているのか? それともまったく無関係な「俗なる文化」に過ぎないのか? 考えてみよう。 序文 序章 第一章「オタク・スピリチュアリティとは何か?」 ①「オタク文化と宗教のアフィニティ」 ②「アイロニカルに没入する…
どこか「気持ち悪い」ことこそが「気持ち良い」のはなぜなのだろう? 『進撃の巨人』や『推しの子』を題材に考えてみた。 【ハイパーポルノの時代】 【いつか動画は「個人用」になる】 【だれもが王さまになれるときが来る?】 【AIは「決定的な意外性」を演…
「スタンド」、それは「大いなる力」なのか? それとも「秘められた知恵」を意味するのか? いま、ここに「第九の冒険」が幕をひらく。 【『ザ・ジョジョランズ(The JOJOLands)』始動ッ!】 【その名は「ジョディオ」!】 【「保守化」の兆し、なし!】 【…
【本文】 えむゆみカップルの著書『エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケティング』を読み上げた。めちゃくちゃ面白かった。 エロ2.0 「月収4000万円」Pornhuberが実践した「欲望を共有する」最速ファンマーケテ…
この記事をお読みの皆さんのなかには、ファンタジーが好きな方が少なくないものと思われます。 それでは、日本におけるファンタジー小説最初期の作品である『ロードス島戦記』をお読みの方はどのくらいいらっしゃるでしょうか? 『ロードス島戦記』の第一巻…
アニメ化してちょっと話題になった『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』(タイトル長いよ……)の漫画版を読んだ。 真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフす…
もちろんあなたもそうだろうと思うが、『ドラえもん』が好きだ。 映画ドラえもん のび太の宇宙英雄記(スペースヒーローズ) ドラえもん/水田わさび Amazon 未来からやって来たネコ型ロボットのドラえもんと「ダメ人間」の野比のび太少年を中心に全1300話を…
ぼくが好きな暗黒耽美系(?)の愛読書をリストアップしてみました。 中身は雑多としかいいようがなく、読み終えていないものもあるし、ひとによっては「これのどこが耽美だ」と思うものも混ざっていると思う。 何しろCLAMPの『ちょびっツ』が混ざっていたり…
『萌えの研究』を書いた大泉実成(id:oizumi-m)はそれに続く『オタクとは何か?』の第12回で次のように書いている。 オタクとは何か? 作者:大泉 実成 草思社 Amazon 僕は前作の『萌えの研究』の中で、どうしても理解できない作品として『マリア様がみてる…
先日、世界的大ヒットの映画『バービー』が少し遅れて日本でも公開されました。 これが賛否両論の大問題作で、漫画家の奥浩哉さんの感想ツイートを巡って早くも炎上事件が起きたりしています。 映画、バービー観た。最初の方はお洒落だし可愛いし笑いながら…
「セカイ系」とは何なのか、たとえば「SF小説」とはどう違っているのか? その問いから始めて、『エヴァ』や『ガンダム』から『攻殻機動隊』、あるいは『進撃の巨人』といった傑作アニメに共通する「ワールドビルディング」という方法論を見ていきたい。 【…
映画『バービー』が話題になっているので(ぼくもすぐに見に行く予定)、同じ監督の前作『ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語』を見たときの感想を転載しておきます。ネタバレです。 『バービー』も評判が良いけれど、こちらも傑作なので、未…
声をなくして 作者:永沢 光雄 晶文社 Amazon 永沢光雄という人物をご存知だろうか。しばらく前にガンで亡くなったプロインタビュアーである。さまざまな人生を送るアダルトビデオ女優たちに取材した『AV女優』は名著の誉れも高く、いまも評価は高い。 その永…
「忍… 忍…オレはずっと不思議だった どうしてこの世は「持つ者」と 「持たざる者」に分かれるのか どうして「愛される者」と 「愛されない者」が在るのか 誰がそれを分けたのか どこが分かれ道だったのか ――そもそも 分かれ道などあったのか? 生まれた時に…
以前から読者の方と交流する(&いろいろなネタを教えてもらう)場所を作りたいなあと思っていたのですが、あまりヘンな人が迷い込んで来て消耗させられるのも困るなということで迷っておりました。 で、そういう人を排除して楽しい空間を維持するため、YOOR…
殺人的な酷暑のなか、夏コミが近づいてまいりました。……いや無理だろ、どう考えても。と思ってしまいますが、それでも戦士たちは戦場へ惹きつけられる。 今回も数知れぬ者たちがエロ本やら評論本やらを売買するため「聖地」へおもむくようです。いや、ほんと…
以前、映画『劇場版SHIROBAKO』について「女性描写の多様性が欠けている」ことを批判的に指摘するツイートが話題になったことがありました。 ある意味で一面的、あるいは表面的な指摘とも見え、非難囂々だったのですが、ぼくは、じつはこれはなかなか面白い…
「上の世代のオタク差別意識が異常に感じる」という匿名記事が以前、話題になった。 上の世代と言っても私も今年30歳になったばかりなんだけど、はてなとかツイッター見てると40~60代と思しき人のオタク差別意識見るとビックリする。 オタクを人間扱…
はじめに~『はめフラ』とはどのような物語なのか? 『はめフラ』の登場人物(キャラクター) 『はめフラ』アニメと漫画と原作の違い、及び各作品の内容と感想 テレビアニメ アニメ映画 漫画『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』 …
フリージャーナリストである佐々木俊尚さんの「「不快なもの」をなぜ社会から除外してはならないのか」と題するnoteが面白かった。 タイトルの通り、だれかが不快に感じるものであっても社会から排除してはならないとする論旨の記事。 ネットの情報を「プル…
思い出します。その昔、「ファンタジー」という言葉は、それはそれは趣深い神秘と、魔法と、幻想とを意味していました。遥かな遠い異郷への想いを乗せた幻想。 しかし、時が過ぎ、かつては霧深い森の奥に隠されていたこの言葉はあたりまえに使われるようにな…
電子書籍『ヲタスピ』上下巻が発売されました。 ヲタスピ(上): どうして、ただのアニメやゲームが人を救うのか、宗教的に説明するよ 作者:海燕 Amazon ヲタスピ(下): なぜ、わたしたちは魔法と不思議を求めつづけるのか? 作者:海燕 Amazon 賛否両論の大…