Something Orange

オタクのオタクによるオタクのためのウェブサイト

エトセトラ

大谷翔平、羽生結弦、藤井聡太、若く謙虚な天才たちはなぜ非難されたのか。

苛烈な時代は不世出の才能を生むものなのだろうか、いまの日本を一望すると、さまざまな分野で異質なほどの能力を示す若者が幾人も見つかる。 そのなかでも、しんじつ天才と呼びたいのが以下の三人だ。 野球二刀流の大谷翔平。 フィギュアスケート金メダリス…

有名税は重税すぎる。

ことばの刃は、ときとして人を刺し殺す。 『羽生結弦 孤高の原動力』(AERA特別編集) 朝日新聞出版 Amazon トップスケーターの羽生結弦さんが離婚を発表した。 ご報告がございます。これからも前を向いて進んでいきます。宜しくお願いいたします。 pic.twit…

なぜオタクはアニメの美少女に涙しても現実の女性には冷淡だったりするのか。

なぜ、わたしたちは人を差別するのでしょうか? ネットの俗語に「かわいそうランキング」という言葉があります。 元々は「白饅頭」こと御田寺圭さんがネットで提唱した言葉で、かれの著書『矛盾社会序説』でもその概念が説明されています。 矛盾社会序説 作…

「18歳差の歳の差婚とかキモいキモいキモい!」「キモいって何が?」

お笑い芸人ハライチの岩井さん37歳が18歳年下の女性と結婚したことで、さまざまな憶測交じりの非難を浴びています。 ハライチ岩井結構好きだったんだけど37歳で19歳と結婚はちょっと…って思ってたら出会いは6年前で相手の女の子が13歳の時って知って引いてる…

三井寿が湘北高校バスケ部を襲撃したわけと「理由なきテロル」の闇。

0.はじめに。 1.「殺すべきか、死ぬべきか、それが問題だ」。 2.『実存的貧困とはなにか』と「黒子のバスケ脅迫事件」。 3.ポストモダンの萌芽。 4.イワン・カラマーゾフとしての渡邊博史。 5.なぜ三井寿は湘北高校バスケ部を襲撃したのか。 6…

初音ミクと「本当に」結婚するにはどうすれば良いか、情報SFとソフトウェア考古学で考える。

初音ミク V4X バンドル クリプトン・フューチャー・メディア Amazon いつだったか、ただでさえ天使なVocaloidであるミクさんと正式に結婚した(と宣言していた)人が、一昨日、このようなことを呟いていた。 結婚に合意が必要なのは、人権を有する実在の人間…

家族と支持者を裏切って不倫したスキャンダル政治家に支援は必要か?

先日、「表現の自由を守る」ことを公約に活動してきたことで知られる山田太郎議員が不倫を働いたと報道された。 いわゆる「パパ活」買春だったといわれているが、本人はいまのころその点に限っては否定しているようだ。真実はわからない。ただ、いずれにしろ…

なぜフェミニストはいつのまにかオヤジに似ていき、そしてオタクはフェミに似ていくのか。

「この世には不思議なことなど何もないのだよ」とは、京極夏彦の百鬼夜行シリーズに登場する京極堂こと中善寺敦彦の決めゼリフだが、凡夫のわたしにはやはり不思議なことがある。 そのひとつが、ソーシャルメディアで活動しているフェミニスト、いわゆる「ツ…

「愛のないセックス」は自己肯定感を下げるか。

『セックス依存症になりました』の津原隆太さんがTwitterで以下のようなことをつぶやいていた。 立ちんぼや風俗で働いてる人たち。実はめちゃくちゃ根性ありますよ。そうじゃないと危険に身を晒してまで、好きでもない汚いおじさん、おじいちゃんにまで性的…

非情な国際政治の現場では虐殺をも強姦をも許容しなければならないのだろうか?

先日、ジャーナリストの佐々木俊尚さんがこのようなツイートを呟いていて、 どっちが善でどっちが悪かという二元論でなく、この議論が重要>「イスラエルにはイスラム組織ハマスの攻撃から自国を守る権利はあるが、自衛権の行使は国際法に従わなければならな…

上野千鶴子はなぜウクライナの女性たちを見捨てたのか。「思想のつじつま合わせ」が生身の人間を踏みにじるとき。

フリージャーナリストの志葉玲氏がこのような記事を書いている。 ウクライナ侵攻が始まって以来、いわゆるリベラル/左派とされる知識人やメディアの中から、過剰にロシアを擁護したり、侵攻による被害国であるウクライナを批判したり、一刻も早い停戦のため…

アニメ、アイドル、パパ活。オタクと少女幻想で成り立つ「ロリコン社会」は狂っているのか。

【狭くて深いロリータ・コンプレックスの世界。】 【ロリコン天国ニッポン?】 【日本は「ペドフィリア傾向社会」なのか?】 【「子供」概念の発見と「ロマンティック・チャイルド」。】 【光源氏はロリコンではない。】 【少女買春の背景にあるものとは。】…

子供部屋おじさんですが、お国と社会のために家を出て結婚して子供をつくる予定はまったくありません。

『ぼっち・ざ・ろっく!』の最新巻のついでに『子ども部屋おじさんの彼と一緒に住みたい私の100日間戦争』というコミックエッセイを読んでみた。 ぼっち・ざ・ろっく! 6巻 (まんがタイムKRコミックス) 作者:はまじあき 芳文社 Amazon 子ども部屋おじさんの…

オタクは女の子になりたがっている? 「ポスト性同一性障害男子」は「政治的に正しい自慰」の夢を見るか。

『萌えの研究』を書いた大泉実成(id:oizumi-m)はそれに続く『オタクとは何か?』の第12回で次のように書いている。 オタクとは何か? 作者:大泉 実成 草思社 Amazon 僕は前作の『萌えの研究』の中で、どうしても理解できない作品として『マリア様がみてる…

「好きなもの」があるオタクは成熟社会の「勝ち組」である。それではオタクになれない人はどうすれば良いのか?

「忍… 忍…オレはずっと不思議だった どうしてこの世は「持つ者」と 「持たざる者」に分かれるのか どうして「愛される者」と 「愛されない者」が在るのか 誰がそれを分けたのか どこが分かれ道だったのか ――そもそも 分かれ道などあったのか? 生まれた時に…

それでも戦士たちは戦場へおもむく。夏コミの本を宣伝します!

殺人的な酷暑のなか、夏コミが近づいてまいりました。……いや無理だろ、どう考えても。と思ってしまいますが、それでも戦士たちは戦場へ惹きつけられる。 今回も数知れぬ者たちがエロ本やら評論本やらを売買するため「聖地」へおもむくようです。いや、ほんと…

なぜ規制派オタクは同じオタクを見下すのか。その「異常」な同族嫌悪の理由をわかりやすく説明するよ。

「上の世代のオタク差別意識が異常に感じる」という匿名記事が以前、話題になった。 上の世代と言っても私も今年30歳になったばかりなんだけど、はてなとかツイッター見てると40~60代と思しき人のオタク差別意識見るとビックリする。 オタクを人間扱…

わたしたちには悪が必要だ。『風の谷のナウシカ』と『鉄腕アトム』で表現の自由を考える。

フリージャーナリストである佐々木俊尚さんの「「不快なもの」をなぜ社会から除外してはならないのか」と題するnoteが面白かった。 タイトルの通り、だれかが不快に感じるものであっても社会から排除してはならないとする論旨の記事。 ネットの情報を「プル…

自分を非モテだと思っている人は、じつはただの嫌われ者かもしれない。

非モテについて考えるとき、ぼくはいつもひとつの疑問に向き合わざるを得なくなる。 非モテを自認する人たちは、なぜ自分がモテない理由を容姿に求めるのかということだ。 かれらは一様に口々にいう印象である。「自分はこんなキモメンだからモテない。女は…

あなたが落としたのはこの「きれいな多様性」ですか、それともこちらの「薄汚い多様性」ですか?

先ほど、たまたま母が見ていたYouTubeをいっしょに見たのだが、壮絶な内容で衝撃を受けた。 それは「社会的ひきこもり」の人物を外に連れ出すことを目的としたある団体の宣伝動画で、どうやらその人物の親から連絡を受けてかれを自分たちに施設に連れ出すこ…