■【このアニメ、エロすぎだろ。ロクサーヌさん、それで良いんですか。】
まあ、タイトルのままなのですが、「小説家になろう」から書籍化し、その後、漫画化、アニメ化と進んだ『異世界迷宮でハーレムを』、そのアニメの「ハーレムver」を視聴しました。
この「ハーレムver」、テレビで流された通常版と異なり、えっちなシーンがそのままに表現されています。うはうははははです。
これからこのアニメを見ようと考えられている方は、ぜひ「ハーレムver」ないし「超ハーレムver」をご覧になることをオススメします。
ちなみに、「ハーレムver」では一部の規制が、「超ハーレムver」ではすべての規制が外されています。エロすぎです。はい。
一部シーンをカットしていたとはいえ、こんなものよくテレビで流せたなあ。いっそ感心してしまう。
「ハーレムver」はdアニメストアで配信されています。「超ハーレムver」を見るためにはいまのところ円盤を入手するしかないようです。
とりあえず「ハーレムver」を見てみて、どうしても完全に規制のないバージョンを見たかったら円盤に手を出してみてはどうでしょうか。
最初の奴隷であるロクサーヌさんの大きなおっぱいにそれだけの価値がある、かもしれない。
ちなみに『異世界迷宮でハーレムを』は元々は大手小説投稿サイト「小説家になろう」でランキング首位を獲得していた作品です。
そもそもは『異世界迷宮で奴隷ハーレムを』というタイトルで、異世界転生者(正確には異世界召喚者かな)の主人公が次々と美少女奴隷を手に入れてハーレムを作っていくという、まさに男の夢そのままの身もふたもない作品。
その後の『無職転生』や『転スラ』等と比べても、ある意味、最も「なろうらしい」小説といって良いでしょう。
「なろう」といえば奴隷ハーレム、奴隷ハーレムといえば「なろう」。この、あたりまえの倫理観のかけらもないようなポルノ的欲望の発露こそが「なろう」だといってもそれほど過言ではないのではないでしょうか。
もっとも、最近は女性向けの発展によってだいぶ様相が変わって来ていますが……。
しかし、この『異世界迷宮で(奴隷)ハーレムを』、たしかに欲望どストレートの露骨な設定ではあるのですが、さすがに百鬼夜行の「なろう」で首位を獲得したくらいで面白いのです。
主人公が少しずつ少しずつ「その世界のルール」を学び、覚え、命がけの戦いに慣れていくあたりの展開はちょっと『HUNTER×HUNTER』のような異能バトルものを思い起こさせます。
まず厳密な「ルール」があって、そのなかでどうやって戦うか、生き残るかといった物語であるわけですね。
異能バトルものにおいては主人公は敵との戦いに知恵を絞るわけですが、『異世界迷宮でハーレムを』ではダンジョン攻略がカギとなります。
この主人公は、命がかかっているのだからあたりまえではあるものの、きわめて慎重で、ほんとうに少しずつダンジョンを攻略していきます。
謎に満ちた世界の「ルール」が、やがて霧が晴れるようにしてあきらかになっていき、そのプロセスとともに主人公が能力的に成長していく、そして可愛い奴隷たちが増えていくといったあたりがこの作品の面白さでしょう。
これもまたあたりまえといえばあたりまえなのですが、とてもゲーム的なんですよね。ある種、ゲームのプレイ動画を見ているような趣きで楽しめる一作なのではないかと思います。
ゲームというか、エロゲーですね。うん、ハーレムエロゲ以外の何ものでもない感じ。
セックスアンドバイオレンスのストーリーではあるのだけれど、西村寿行(なつかしい)とか平井和正みたいな生々しさはまったくなくて、ほんとうにファンタジーとしての「男の夢」が綴られている印象ですね。
いまとなってはこのくらい男性向けに特化した作品もめずらしいかもしれない。『転スラ』とか、女の子もそれなりに見ていそうだものなあ。
アニメはふたり目のヒロインが出てきたところで終わっているのですが、オープニングでは本編にほとんど出て来ないキャラクターたちも出て来ます。
彼女たちはラストでまとめて登場してその後の展開を匂わせるので、人気しだいではひょっとしたら第二期もあるかもしれません。
また、この作品、マンガも第9巻まで出ているのですが、こちらのほうもとても面白いです。非常に出来が良いといってかまわないでしょう。
ただ、アニメよりだいぶ展開が遅いマンガもまだふたり目のヒロインのところまでしか行っていない。三人目、四人目、五人目の奴隷ヒロインたちが出て来るのはだいぶ先になるでしょうね。
それまではハーレムとは名ばかりであるわけですが、まあ、面白いことは間違いない。非常に原初的な面白さがある一作です。
マンガはとにかく非常によくできていますし、アニメも悪くないクオリティなのでオススメです。
ダメな人はまったく受けつけないことでしょうが、好きな人は嵌まるかもしれません。
時代のあだ花といえばそうなのかもしれませんが、これはこれで、とても楽しめる一作なのです。
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